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Coffee Story

 
2020年春、僕たちが普段から仲良くさせていただいている「Nelcafe」で、いつものようにゲゼルのオムライスと豆のカレーを食べていました。
スキーシーズンも終わり、ペースを落としてゆったりとした時間を過ごしているこの時期は、Nelcafeの窓から見える景色もゆっくりと新しい芽が出始め、太陽の方にぐーっと光を浴びるよう手を伸ばしているようです。
いつものように食後の美味しいコーヒーを飲みながら一息をついているときに、僕たち夫婦がお互いに「いつかブランドを持ちたい」と思っていたことについて話していました。
ブランドをやるなら僕たちが本当に好きなもので、心から皆さんにシェアしたいと思えるものでスタートしたい。僕たちの日常に欠かせないもの、日常を彩っているものを共有できるっていいよねと。そんな会話をしていたときに、そういえばコーヒーってどうだろう?という会話からその場にいたNelcafeのご主人と奥様と会話が始まりました。
話してみると、家族経営なのでカフェのお客さんを増やしていきたいというよりも、家族との時間を大切にできるよう豆を購入してくださる方を増やしていきたいということ。以前カフェインレスのコーヒーを出していたこともあったけど、なかなか購入する方も少なかったので販売をやめてしまったことなど、もしかしたらこれは僕たちがブランドでコーヒーを販売していくことでなにかいい方向に進めるのではないかという話に進んでいきました。
実は僕の妻はカフェインが苦手です。でもコーヒーは好き。だからいろんなところのカフェインレスコーヒーを飲んできましたが、やはり普通のコーヒーに比べるとその美味しさは半減してしまってモヤモヤしていたそうです。
こんなに美味しいコーヒーを提供しているNelcafeのカフェインレスコーヒーってどんなコーヒーなんだろうと、ちょうど在庫していたカフェインレスのコーヒーを試しに飲ませていただきました。その時の妻の反応と言ったらもう目が飛び出るほどの驚きと感動で、これはみんなに飲んでもらいたいし、僕たちのブランドとして商品化できたら絶対欲しい人が見つかると。そんな形でとんとん拍子で僕たちのブランドの初めての商品はコーヒーからスタートするという話に進んでいきました。
ブランド名どうしよう・・・。そうだね。
僕たち夫婦はいつも1日の終わりに2人で話す時間を作っています。その時間はスマホもテレビも何にもない状態で、ただ2人で向かい合って話をします。忙しい冬のシーズンは僕が仕事のことばかり考えて上の空の時も多いですが、春以降は肩の力も抜けてリラックスモードになるので、2人で過ごすこの時間はすごく大事で守って行きたい時間です。
その時も、いつものように2人で何気なく始まった会話からブランドの名前の話になり、いろんな名前ができておそらく3時間くらい話した頃でしょうか。あ、「ボレダ」ってどう?と妻が言いました。その言葉の意味もわからない僕でしたが、すっきりした発音と覚えやすい名前で「ボレダってどんな意味?」と興味津々で聞きました。
7年前、イギリスのウェールズ地方にワーキングホリデーで2年弱住んでいた妻は、その時に現地の人が話していた言葉「ウェールズ語」からボレダという言葉を教えてくれました。ボレダとは「おはよう」という意味です。すごくシンプルで直球な感じです。
妻はそのときにお世話になった人と今でも連絡を取り合ったり手紙を送りあったりしています。いつかまた行きたい。恩返しをしたい。そんな思いがあったようで、僕たちのブランド名にその土地の言葉を使うことにしました。ブランド名とコーヒーの商品名は全てウェールズ語です。
ブランド名が決まると商品名はあっという間に決まりました。ブランド名の「Boreda」を一番メインの豆にそのまま名付けて「Bore-da」とし、カフェインレスのコーヒーは寝る前でも飲めるコーヒーなので、おやすみという意味で「Nos-da」という名前に。Bore-daのコーヒーも僕たちが好きな深煎りの焙煎で決まり、いよいよブランドがスタートということで、コーヒー販売に向けて必要な準備を進めていくことになりました。
2020年5月。僕が運営しているYouTubeチャンネルのメンバーシップに登録してくださっている方たちからBoredaのコーヒーの販売をスタート。
それ以降、季節限定の豆やおはよう・おやすみに加えた新しいシチュエーションの豆も追加されていき、2021年10月19日、Boredaは「BOREDA COFFEE」としてブランド名を変え、今現在も多くの方にご愛用いただいています。
BOREDA COFFEEは、「誰かのために頑張る人を応援するブランド」をテーマに、今も沢山のファンの方に支えられながら、多くの人のライフスタイルを応援しています。